過去の骨折の名残り

前回では実際に骨折をした場合の記事⇨オステオトロンの骨折治療を書きましたが、今回は少し判断が難しかった症例で「捻挫で来院して、エコーで確認した所、過去の捻挫で起こした骨折片が残っていて見誤りやすかった症例」です。

こちらの足関節の踵骨のエコー画像ですが、最初に来院して腫れと内出血が確認でき、問診、触診と徒手検査から負傷状況を考えて踵腓靭帯の損傷と判断。エコーを確認した所、遊離骨片(骨のかけら)が映りました。

あー折れてるなーと思いましたが、なんかちょっと違和感。。。  確かに骨片がある同部位に強い圧痛、骨片周りに出血の像が綺麗に写ってはいるものの。。

折れている側の骨の形が正常なのと、骨片が丸い形状なのが気になりました。 

普通今回のような列離骨折の場合、剥がれた骨側が少しいびつな形状に映ると思いますが

上の画像みたいに、剥がれたところが無くなっているイメージです。

しかし今回の画像は何度描写しても骨片は映るものの、折れている気配がありませんでした。  

実はこの患者さん、僕が学生時代からよく治療していた子で、バスケで全く同じ所を何度も捻挫を繰り返していました(このブログ書いている最中に思い出しましたがそういえば試合中にコートで緊急で鍼を打って鎮痛させた事もあったな笑)

当時僕はエコーは扱っておらず、整形外科のレントゲンで骨折の有無を確認して治療に当たっていましたが、こういった細かい骨折はレントゲンでは判断できない事もしばしば。。 

この子は何度か痛めたうちのどれかは骨折していたんだと思います。 本当によく捻挫繰り返す子でした。。。ごめんね◯奈。。

そして今回の負傷を整形に確認してもらったところ、やはり今回の負傷では骨折はなかったとの事。 

過去の怪我が時間が経って引退した後でも悪い影響を与えてしまう事があります。 やはり捻挫や骨折があった場合速やかに整復、固定を正常な位置で行うことが大切だと再認識しました。

捻挫を甘く見たりしないで、きちんと検査、治療を行って行きましょうね!

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